ブログ

校長ブログ

25.11月 校外学習と販売会

 11月も下旬です。蔵王の冠雪も目立つようになってきました。最低気温も0℃に近づいてきました。皆さまタイヤの交換はお済みでしょうか?インフルエンザも猛威を振るっています。本校でも罹患した児童生徒はいますが、幸いなことに学部の閉鎖などには至っていません。

 11月にも様々な行事が行われました。小学部、中学部の校外学習、居住地校学習、小学部と坂元小学校6年生との交流、高等部2、3学年の大事な大事な職場実習。先生方や保護者の皆さまだけではなく、外部の様々な方の力をお借りして行事が行われています。どれも児童生徒にとってはかけがえのない経験となるものです。御協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 そのような中で今回紹介したいのが、11月9日(日)に行われた山元支援学校の同窓会総会及び親睦会です。参加してくれたのは、平成22年度の卒業生から昨年度の卒業生、22名でした。付き添いの保護者もあわせると40名近くの参加です。同窓会の総会(役員は比較的最近の卒業生の保護者に務めていただいています)の後は20歳になった卒業生をお祝いします。最後に親睦会として、いくつかのイベントのコーナーを設置し(ボッチャやカローリングなどのニュースポーツ、カラオケコーナー)、卒業生に楽しんでもらいます。付き添いの保護者の方々はいくつかのグループに分かれてもらい情報交換の場とします。基本的にイベントコーナーには本校の先生方に付いてもらいます。先生方は20名ほどが参加しています。和やかな雰囲気の中行われた親睦会の後は、会の終わりを惜しみながらの解散となりました。

 支援学校を卒業してしまうと、卒業生同士、あるいは保護者同士のつながりがあまりなくなってしまう、と聞いています。同窓会総会を楽しみにしてくれている卒業生も多いとも聞いています。このような機会が少しでもつながりが生まれる場であれば、と願わずにはいられません。

 障害のある方が地域で生きていくとはどのようなことなのか、ということについて考えさせられる機会が多いです。「共生社会」「インクルーシブ社会」「インクルーシブ教育」等々の言葉を聞いたことのある方は多いと思います。しかし、実際にそれがどのような社会なのか、教育なのかを、具体的に思い浮かべられる人はどのくらいいるでしょう。私自身もしっかりと正確にわかりやすく伝えることが果たしてできるのか、と考えると躊躇せざるを得ません。同窓会総会・親睦会の様子を見ていて、そのようなことに思いを馳せる瞬間がありました。

 同窓会総会・親睦会に御協力いただいた、役員の保護者の皆さま、付き添いの保護者の皆さま、本校教職員、そして集まってくれた卒業生の皆さま(また来年も元気な姿を見せてください!)に感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

25.10月 校外学習と製品販売会

 あっという間の10月でした、と似たようなことを前回も書いていました。本当に月日の経つのは早く、2025年も残り2ヶ月になろうとしています。

 10月21日(火)にあすなろ教室の角田中央公園での校外学習があり、現地で合流しました。外出が可能な児童生徒が3回に分かれて参加します。この日は中1と高1の2人が参加しました。あすなろ教室の校外学習は比較的あたたかい時期に3回ほど計画されています。体調面への配慮もあるので、時間にすれば移動も含めて1時間半ほど。外にいるのは30分ほどでしょうか。

 いつもとは違う景色を見たり、外の空気や吹く風を感じることで季節を感じたりと、病院にいる日常とは違う経験をしてもらいたい、というねらいがあります。病室から出ることができない児童生徒にも、少しでも病院の外を感じてもらいたいとオンラインで結んで実況をします。その際の児童生徒のちょっとした反応に先生方は気づき、注意深く見守り、次の授業を考えます。病院に長い期間入院しなければならない児童生徒の毎日が、少しでも豊かなものになるよう、先生方は力を尽くしているのです。

 

 10月23日(木)には高等部の製品販売会がありました。作業学習の一環で製作した陶器、手芸品や育ててきた野菜をフレスコキクチ山下駅前店の御協力の下、店舗前で販売するという、高等部の生徒達にとっては一大行事です。1年生にとっては初めての経験です。朝登校してきた生徒達の中には明らかに緊張している者もいました。当日は御家族のみなさんだけではなく、来店した一般のお客さんや、広報で知った方等多くの方に購入していただきました。本当にありがとうございました。快く店舗前での販売を許可していただいたフレスコキクチ山下駅前店様にも深く感謝いたします。来場し御購入いただいた、山元町役場の関係者の皆さまや学校運営協議会の関係者の皆さまにも感謝いたします。

 生徒達は充実感にあふれていました。販売の担当でないときは近辺の清掃活動も行っていたため、疲労感もあふれていました。それでも、学校に帰ってきた生徒達は本当によい表情をしていました。かけがえのない経験を積むことができたのではないでしょうか。用意した野菜はほぼ売り切ってきたのですが、手芸品や陶器についてはまだまだ残っていました。どこか他の所でも販売の機会があればいいのかな、とも感じています。

 

 急に寒くなりました。朝晩だけではなく、日によっての寒暖の差が激しいですね。学校でも体調管理に気をつけて、児童生徒だけではなく私たち教職員も過ごしていきたいと思います。皆さまもどうぞ御自愛ください。

25.9月

 あっという間の9月でした。

 学校では9/27(土)に学校祭が行われ、9月の締めくくりとなりました。今年のテーマは「パワー全開! 学校祭」でした。あすなろ教室、ひまわり教室の児童生徒がそれぞれステージで発表を行いました。3日前の9/24に総練習があったのですが、本番では驚かされました。全員が総練習の時よりもよい発表をしたのです。なんて本番に強いんだろう!と思いました。児童生徒の持っている力はもちろんですが、支援する先生方も本番前のギリギリまで全力で指導してきた成果だと思います。とてもよい学校祭でした。ちなみにひまわり教室中学部のカレンダー販売もあったのですが、あっという間に売り切れていたようです。

 校門にある校木「かりん」の実

25.8月

夏休みが終わりました

 夏休みが終わり8/25(月)に児童生徒のみなさんが学校に戻ってきました。夏休み前の約束のとおりに、元気な明るい表情で登校してくれました。一ヶ月で成長した姿を見せてくれた子どももいるようで、うれしい限りです。

 学校ではこれから9月末の学校祭に向けて準備が始まります。チャレンジする場となるでしょう。みんなで「元気に、仲良く、一歩ずつ」取り組んでほしいと思います。

 まだまだ暑い日が続くようです。あるときから蝉の声がまったく聞こえなくなった後でも30℃を超える日が続くようになった気がします。どうか、皆さま御自愛ください。私たちも安全に気を配りながら、子どもたちを応援していきたいと思います。

小学部が夏休み前に育て始めた朝顔です。
夏休みが終わって子どもたちが登校してくるのを
待っていてくれました。

 

25.7月

夏休みに入りました。

 7月23日に全校集会を行い、24日から夏休みに入りました。連日30℃超えの、本当に暑い夏休みのスタートとなりました。8月25日までの約1ヶ月間が、子どもたちにとってよい時間になることを願っています。
 全校集会では小中高の子どもたちそれぞれに、夏休み中にしてほしいことを話しましたが、子どもたちだけではなく教職員を含めた全員へ約束してほしいこととして話したのは、8月25日に皆で元気にまたここに集合する、ということでした。
 子どもたちにとって学校が楽しみで行こうと思えるような場であること。教職員にとっても自分のやりがいを見いだせる職場であること。そして皆が心身の健康を維持できること。(そうでないと、行きたくても行けなくなってしまいます)そのようにあってほしいという願いを持っています。そのために自分が校長として何ができるかを考え、「どうかやるべきことを達成できる力を備えさせてください」と仙台七夕の期間には星にお願いをしてみようと思います。
 皆さまも暑い暑い夏、どうか健やかにお過ごしください。

【山元支援学校の校庭のひまわりです】

 

25.6月

 6月14日に東北地方南部と北部が梅雨入りしたと思ったら、6月17日の天気は、晴れ、予想最高気温32℃。一体梅雨はどこに行ってしまったのでしょう。山元支援学校ではプール学習も始まります。耳にすることが多くなった、日本から四季はなくなりつつある、という言葉が実感を伴って迫ってきます。

 高等部の2、3年生は現場実習に臨んでおり、今後たくさんの成果と課題を持ち帰ってきます。3年生にはどうか卒業後の進路目標達成に向けた、充実した現場実習であってほしいです。担任や進路指導担当の先生たちは実習先を毎日回ります。この時期の出張の届け出はかなりの数になります。一日中付き添っていたり、一日に複数箇所回ったりと、先生たちも大変なのですが、少しでも生徒たちにとってよい実習になるために、また実際に学校以外で活動している生徒たちの様子を見ることで、学校での指導を充実させるために、一生懸命です。

 小学部高学年や中学部は宿泊学習があります。友達と学校以外でも共に過ごし、宿泊までしてくるのは、支援学校の子どもたちにとっては本当に貴重な経験です。担当の先生たちの苦労はかなりのものがあるのですが、子どもたちの成長のきっかけになってくれればという思いで、取り組んでいます。感謝しかありません。

 そんなこんなで6月もあっという間に過ぎていきます。学校での一年ではまだ三ヶ月ですが、暦の一年で考えればもう半分。夏休みまでもあと一ヶ月。一日一日大切に過ごしていきたいです。

23.5月

 5月もあっという間に3週目が終わりました。GWの頃はまだ肌寒かったのですが、日中は汗ばむような日も増えてきました。通勤途中の田んぼも田植えが終わり、季節の移り変わりを感じます。

 小学部、中学部は5月31日(土)の運動会に向けて、高等部は6月1日(日)の障害者スポーツ大会に向けて練習を重ねている今日この頃です。小学校の運動会や中総体や高総体など、梅雨に入る前に各学校ではスポーツのイベントが多いですね。

 5月14日に高等部2学年の校外学習に付き添って震災遺構中浜小学校を訪れました。語り部の方のお話を伺い、屋上からの海側の景色や、ジオラマで再現された震災前の様子を見ると、心を様々な感情がよぎります。山元支援学校が被災地にある学校であることを改めて認識するとともに、児童生徒と職員の命を守ることについて深く考えさせられる訪問になりました。今後校長研修会で石巻の大川小学校を訪れることになるので、命を守ることについてはずっと考え続けることになります。

 運動会や障害者スポーツ大会に、児童生徒たちが万全のコンディションで臨めますように、そして天候にも恵まれますように、そのようなことを願って筆を置きたいと思います。

22.一年のはじめにあたって

 皆さまはじめまして。4月から山元支援学校の校長として赴任してまいりました、竹内です。「校長室から」ということで、山内前校長先生から引き継いで、このブログを発信していきたいと思います。

 4月8日に始業式、4月9日に入学式と慌ただしく一年の始まりが過ぎ去っていきました。子どもたちにとっても新しい環境に慣れるのは大変なことですが、それは大人にとっても同じこと。私を含めこの春、山元支援学校で新しく働き始めた16名の教職員にとっても、子どもたちと初めて顔を合わせる緊張感の中で、あっという間に過ぎ去っていった4月の3週間という感じです。

 山元支援学校は環境に恵まれた立地にあると思います。校舎の4階からは海が見えます。しかし、海の側にあるということは、東日本大震災の被災地でもあるということです。あたり前のことですが。私自身、初めての被災地にある学校への勤務となります。本校の防災マニュアルは、今まで見てきた内陸の学校のマニュアルとはまったく違うものだと強く感じました。 

 児童生徒にとって、そして、教職員にとっても安心で安全な職場であること。笑顔の子どもたちや、日々誠実に子どもたちに向き合う教職員の様子を見るたびに、その大切さを何度も心に刻んでいます。

                                              【校門前の桜 4/16】  

 今後は一ヶ月に1回から2回のペースで更新できればと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

21.修了式と離任式 ~先生方を送ります~

 校長室だよりも21回目、今年度最終号です。先週は気温が下がり、県内でも雪がちらつくところがありましたが、今日は20度近くまで気温があがりました。三寒四温を繰り返しながら着実に春が近づいています。暑さ寒さも彼岸までだといいのですが。

 

 13日(木)に、ひまわり教室・あすなろ教室あわせて15名の卒業生を送り出してからは、校内は少し静かになり、寂しさを感じる日々でした。そして、本日24日(月)にはひまわり教室・あすなろ教室ともに修了式を行い、すべての在校生の児童生徒に修了証を無事に手渡すことができました。37名は「元気に」「仲良く」「一歩ずつ」この一年を乗り切りました。ご支援いただいた皆様にあらためて感謝いたします。この一年間の児童生徒の校内外での活躍の様子、保護者や地域の皆様との活動の様子等このHPに掲載されておりますので、どうぞご覧下さい。

 

 児童生徒を送り出して寂しさがまだまだ残っていますが、今度は先生方です。明日25日(火)の新聞で報道されるかと思いますが、本校からも多くの職員の方々が異動されます。また寂しくなりますが、27日(木)にお送りしたいと思います。

 

 それでは、令和6年度の校長室だよりを閉じます。児童生徒のためにご尽力いただきました皆様に心から御礼いたします。そして私事ですが、今月いっぱいをもって県立学校校長の役職を終えます。お世話になった皆様に心より御礼申し上げます。最後が山元支援で本当に幸せでした。これからも山元支援学校の子どもたちをよろしくお願いいたします。

20.今週はみやぎ鎮魂の日と本校卒業式と合格発表 

 校長室だより第20号です。3月に入っても雪が降ったり、寒い日が続いたりしましたが、今日の気温は15度を超え春らしい陽気です。

 3月11日は震災から14年目を迎えた「みやぎ鎮魂の日」でした。県内至る所で追悼の行事が行われました。本校でも半旗を掲げ14時46分に黙祷をしました。震災では多くの方が亡くなりました。まだ行方不明の方もおります。心のケアが必要な方も多くおります。忘れてはいけない日です。お隣岩手県大船渡市では今月初旬まで大規模な山火事があり、大きな被害を受けました。テレビで報道された現地の方は「なして、おらいばり。」(なぜ、この地域だけ震災や火災が続くのか)と呆然としていました。大船渡には高校時代の親友もいます。心からお見舞い申し上げます。

 今日3月13日卒業式は前夜までの雨が嘘だったかのように晴れ、良き日の旅立ちでした。あがらない雨はないのですね。あすなろ教室5名、ひまわり教室10名の計15名の卒業式でした。一人一人に証書を手渡しました。式辞はいつもの繰り返し、校訓「元気に」「仲良く」「一歩ずつ」について、最後は旅立ちの日と校歌斉唱。本校の校歌は本当に心に響く良い歌です。小中の卒業生は4月から本校中学部高等部に進みますが、高等部の卒業生はそれぞれの道に進みます。卒業生と保護者の方々を全職員で長い廊下を拍手で送りました。その後も、本人たちはもとより、保護者の方々も校門横の卒業式立て看板で記念撮影をして、別れを惜しんでいました。卒業生の無限の可能性を信じましょう。

 午後3時からは、あすなろ教室の合格発表でした。あすなろ、ひまわりとも卒業した高等部生徒がいて寂しさがありますが、少人数であっても4月から入学してくる生徒もいます。出会いと別れを繰り返すのが学校で、そのたびに生徒も教師も強く、成長していくのだと思います。

 山元名物、ホッキ貝とイチゴが旬を迎えています。たけだ魚屋さん、旬魚金八さん、田園さん、サザエさんが復活したつばめさん、道の駅夢いちごの郷移動販売のナポリタンとここ山元町は本当に美味しいお店が沢山あります。修了式まで登校日あと5日、心はかるく風にのせて頑張ります。

 令和7年3月13日 山内